セシルの話を聞いてスタンは思い出し、そして首を傾げる。
「でも何でなんだ?」
「さあね、詳しい事はバルックの所に行けば分かるかもしれないけど……、生憎私もリオンも土地勘が無いから、自力で探すしかないか」
「とても、話し掛けられる様な雰囲気ではありませんしね……」
船員を見れば、居心地が悪いのか何処か世話しなく感じる。彼等の為にも、一刻も早くこの国を出た方が良いだろう。
一行はバラバラにはならずセシルを先頭に、バルック基金のオフィスを探す。
「んー……確か、少し入り組んだ先って前に聞いた様な……」
「……くそ、こんな事でグズグズしていられないのに……」
焦りに、セインガルドでは味わえない暑さが加わりリオンは普段以上に苛立っている。
他の面々、というよりルーティとフィリアも慣れない暑さと日光に参っている様だ。
「バルック基金……あ、アレかな?」
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bkm
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