彼等の迷いや不安は無い。
彼等を知る者達もそれは同じだった。
「よく分からない事は今更だ、なるようになるさ」
「フィリアさんがいりゃあ万事解決でィ!」
「ま、果報は寝て待てなんて言うしな。変に構えるより肩の力を抜いてた方が良い気が回ってくるもんだぜ」
「青天白日、間違いは絶対にありませんから!」
力強い信頼の言葉、王も将軍も同意なのか頷いている。
彼等に続くのはレイノルズ。
「司令、ココまで出来たのは司令のおかげです……僕がやっていた研究が役に立つと分かった時は凄く嬉しかったし、何より司令の下で働けた事は……状況を考えたら不謹慎かもしれませんが、一番の幸せでした」
《ああ、私も君の様な優秀な科学者に出会えて光栄に思う。君の知識は君の努力の結晶、それを大事にしてくれ》
「はい」
《そして、何時だって前向きに捉えようとする心意気もな》
リトラーは気付いているのかもしれない、彼が声を殺し泣いている事に。
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bkm
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