11

 リトラーとディムロスの話を聞いてリオンが一番の可能性を挙げる。


「天上軍の不可解な技術力の鍵は、やはりセシルが持っていたソーディアン……ミクトランの右腕と成りえる人物が居たとしたら、ミクトランと同じ様にソーディアンに潜んでいたとしてもおかしくはない筈だ」

「じゃあ、セシルはミクトランじゃなくて、ミクトランの右腕に身体を乗っ取られていた……かもしれないのか?」

「同じ人物が2人居るよりかは効率が良いだろう……協力的なら尚更」


 スタンの言葉も結局は可能性に過ぎないが、今まで視界の端にあった不可解な部分が決定的に見えた今、名前も顔も誰も知らない存在の影も濃くなる。

 そこへ、今まで黙っていたレイノルズが意見を出す。


「なら少なくとも、セシルが持っていたソーディアンはミクトランが回収しているのかもしれない……或いは、ソーディアンを扱えるセシルも」

「つまり、更にアイツを利用しようとしているかもしれない、ってわけね。……ヒューゴの遺言と、重ならなくもないわ」


prev next

bkm

[back]

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -