仲間達や将軍が集まり、いよいよ発射予定時間を迎える。それを見届ける為に王も姿を見せた。

 王はこの作戦に携わった者達を見渡し告げる。


「皆此処までよくやってくれた。この様な状況下で肉体的にも精神的にも追い詰められていながらのこの働き、私は皆を誇りに思う。だがこれは始まりに過ぎない……天上王ミクトラン……現代に甦りし世界の敵……奴が討たれた時、漸く終わりを迎えるのだ。
 各国には既に作戦は伝えている。あらゆる事態に対処出来る様にし、有事の際は各国協力して全力でそれを終息させる。あとは……ソーディアンマスター達に全てを託す……若者を戦場に送らねばならない、それがなんと口惜しい事か」


 語る王には、普段の気弱な姿は無い。


「文字通り最終決戦となろう、そして我々の最後の足掻き……この最後は、ミクトランがこの世に存在するという現実を指す意外の何物でもない。世界を欺き、人間を嘲った末の理不尽な犠牲の上に立つ男に突き付ける最後なのだ!」


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bkm

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