流石マリアンと言うべきか、出されたお茶を飲みながらリオンはそう思う。
スタンはふと視界に入ったベンチに座るウッドロウにゆっくり歩み寄った。
「チェルシー……寝ちゃったんですか?」
「……少し、無理をしていた様だからね」
微笑むウッドロウの膝にチェルシーが頭を乗せ眠っている。その寝顔は幸せそうというよりも、離れたくないと訴えている様にも見えた。
「そういえばウッドロウさん、チェルシーからお守り貰ったんですよね?」
「ああ……それで徹夜もしていたらしい……有難い事だが……少し心配になってしまう。本人に言うと“子供じゃない”と言われてしまうがね」
「確かに、そうですね」
ウッドロウに釣られて笑うスタン、その様子を遠慮がち見ていたフィリアの隣にルーティと話していたマリーが座る。
「吹っ切れた……そんな顔をしているな」
「マリーさん……私は、私の大切な人達が幸せになってくれる事が、私の幸せなんです。コレは私が神官だからではありません、皆さんと戦って得た私自身の答えです」
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bkm
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