《多分……坊っちゃんにバレてるなァ》
シャルティエは呟く。
《貴方分かりやすいもの、仕方ないわね》
《僕ホント軍人向いてない……表情から感付かれならまだしもさ……》
《雰囲気だけで感付かれては、最早軍人失格、だな》
《情報将校の一言が重い……》
落ち込む彼に今度はクレメンテが告げる。
《ほっほ、最後の最後までぬし等は変わらんのう》
《今更変わる必要性も無いだろう。千年前から何一つな》
《そうかしら、何一つって事は無いと思うわよ》
ディムロスの言葉にアトワイトは静かに語った。
《人間から生まれた兵器である私達は、人間に近づいてしまった……だって私、本当は怖いもの……千年前とは違って》
《珍しいな、アトワイトはそんな事を言うなんて》
笑うイクティノスだが声は静かで重い。
《まったく……軍人であった時でさえ、こんな恐怖は抱いた事が無い。今のマスター達と過ごした“悪い影響”……かもな》
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bkm
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