「……くしっ」
くしゃみをするセシルで我に返った彼は自分の身体が冷えている事に気付く。
「中に入った方が良いぞ……また倒れる羽目になる」
「そうです、ね……コレ以上迷惑を掛けるわけには……」
立ち上がったセシルは足元がふらつき危なっかしく感じた。そこでリオンは、恐る恐る手を差し出す。
「フラフラしてるくせに出歩くな……それこそ迷惑だ」
「すみません……」
彼女の方も、何処かおどおどしながら手を置いた。
どちらの手も冷たいが、リオンだけはその冷たさに溜息を吐き手を引いた歩き出す。
「夕食を食べてさっさと寝ろ」
「はい……」
大人しく着いてくる少女と共に屋敷に入ると、偶然通り掛かったマリアンが2人を見つけた。
「外に居られたのですか……そろそろお夕食の時間ですよ」
「すまない、コイツが庭に居てな……フラフラしてるくせに」
「そこでリオン様が迎えに行って差し上げたんですね?」
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bkm
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