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「その剣は、随分お喋りなんですね」

「……は?」

《えっ……》


 間違いなく彼女は“その剣”と言った。それが何を意味しているかは、ソーディアンマスターだからこそ分かる。


「お前……シャルティエの声が聞こえるのか……!?」

「はい」

《じ、じゃあ何で今まで何も言わなかったの!?》

「別にわざわざ言う必要も無いかと……」


 他人前ではシャルティエとの会話は控え目にしていたが、剣は独り言を漏らす事があるのでそれが聞こえていたのだろう。

 だが何も言わなかったのも無理は無いのかもしれない。剣から声から聞こえるなんて事は“普通では有り得ない事”なのだから。


《えっと……じゃあ、ビックリしたよね……最初聞こえた時……》

「まあ……しかし私には関係の無い事ですから、あまり」

「じゃあ、何故今聞こえる事を教えたんだ」

「……つい?」


 シャルティエがお喋りだというのはリオンも分かっているので、返ってきた“つい”にも頷けてしまう。


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bkm

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