翌日、リオンは殆ど自室から出なかった。シャルティエと相談しながら読み掛けの本や戦術書を読み、運が良いと言うべきかヒューゴに呼ばれる事も無かった。
気分は先日よりも僅かだが軽く、部屋に籠って考え事をするだけなら充分だろう。
《良かったですね、彼女良くなってきたみたいで》
「……だな……」
夕方になり、先程マリアンがセシルの様子を伝えに来た。まだ本調子ではなさそうだが、食事も充分に取れているらしい。
《坊っちゃん、いっそお見舞いにでも行ったらどうです?》
「警戒、されないか?」
《多分、大丈夫……だと思いますけど……》
普段の関係を考えると、突然お見舞いに行って警戒される様が簡単に浮かぶ。
だが手持ちぶさたになっている現在、他にできそうな事も無い。
「仮に、行くとして……何を話せばいいんだ……」
《共通が話題が良いですよね……フィンレイ様の事とか》
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bkm
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