肩を落とす将軍を見て、胸が締め付けられた。もしかしたら自分のせいでこんな事になったのではないかと。
無意識に口はそれを吐き出す。
「僕の、せいです……屋敷でも全然、気を配らなかったから……」
「……お前がそう思うなら、私は言及しない。だが私の管轄内で起きた事は変わりない……あまり気に止むな……と言っても無駄かもしれないな」
「…………」
小さく頷いたリオンは彼女を見る。やっと顔を覚えた気がしていた。
「リオン、訓練はどうする?」
「……暫くは、集中出来そうにありません」
「そうか……ゆっくり考えるといい、相談もあったら出来るだけ乗ろう」
「ありがとうございます」
こんな事がキッカケになるなんてとリオンは自分を何時も以上に情けなく思う。
セシルが眼を覚ましたのはそれから十数分経った頃。退室していた師をリオンが呼びに行き、フィンレイは彼女に容体を問う。
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bkm
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