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 それは才能とも言うべきなのだろうか。それが羨ましくも思うリオンだったが、マリアンの表情は優れない。


「でも、対人関係の意味で距離を詰めて話せた人は居なかったと思うわ。だから嫌な思いを抱く人が居ないんでしょうね、短所が見えないから」

「でもそれは賢いやり方で……」


 やはり自分にだけ彼女は態度を変えている、それとも自分の受け取り方が問題なのか。

 深まる悩みに肩を落とす少年にマリアンも悩みながら告げる。


「だから、貴方にだけ厳しい態度を取るのは必ず理由があると思うのよ。先ずはその理由を知るべきなのかしらね……」

「理由なんて、分かりきってる……僕が最初に悪態ついたから……」


 ほぼ初対面でいきなり声にして敵だと断定したのだ、嫌味を言われて当然だろう。

 しかし、でも、マリアンは言う。


「本人の口から聞かなきゃ本当かどうかは分からないわ、本当は別の理由かもしれない可能性が無いわけじゃないもの」

「そ……そうかもしれないが……」


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bkm

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