「ワープパネル?」
《そうだ、一度起動させれば双方向からの移動が出来るのだが……万が一の為に此方側からしか起動出来ない様になっていたのだ。コレを使えば、海竜の近くまで瞬時に移動する事が出来る》
「へぇ……便利だなぁ」
部屋の近くにあるワープパネルの説明を受けたスタンは、深く感心しまじまじとパネルの観察をする。
近くでは、フィリアがクレメンテの説明を受けパネルの起動準備をしていた。
「……コレが、国王の勅命を受けた一行だとは誰も思わないだろうな」
「そっちの方が好都合だけれどね。でもよくよく考えたら、軍人が一人も居ないんだよねこのパーティ……」
《客員剣士は、軍人と同じ権力を持ってるってだけだからね……。それにしても選り取り見取りなパーティだなぁ……》
腕の立つ剣士にレンズハンターに神官、仕舞いには田舎育ちの青年と来た。
余程の事が無ければ、勅命で動いている事など悟られないだろう。
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bkm
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