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 中では使用人達が彼等の身の周りの世話の為に働いていた。その中に皆が知っている顔を見つける。


「マリアン……」

「お帰りなさい……で良いのかしら? 皆様もお疲れ様です」


 軽く頭を下げるマリアンにリオンは伝えた。


「僕はシャワーを浴びてから少し休む……起きたら、紅茶を淹れてくれないか……?」

「分かったわ、ゆっくり休んでね」

「ああ……」


 疲れた様子のリオンは去り、その背中が見えなくなった所で今度はルーティがマリアンに話し掛ける。


「あの、さ……リオンとはやっぱり、付き合い長いのよね?」

「……そうですね……長い、と表現するかは迷いますが、成長していく姿は見てきたと思います。……場所を変えましょう、軽食を用意しますので」


 3人は談話室に案内された。

 テーブルには紅茶と茶菓子、部屋の中は良い匂いに満たされる。


「前にリオンの家で飲んだ時も思ったけど、ホント良い匂いですね」

「ありがとうございます、スタンさん」


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bkm

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