だから必ず生きて帰るという誓いを交わし、2人は立ち上がルーティ達に歩み寄る。
「はいはい、お疲れ様、アンタ等もよくやるわね、アタシには理解出来ないわ」
「男の友情ってヤツさ!」
「ハァ? 寝言は寝て言え、僕は仕方なく付き合ってやっただけだ」
リオンのその言葉にどれだけの説得力があるのか。
ルーティは呆れ、マリーは笑う。
「ったく、少しは素直になったらどうなのかしらね」
「いいじゃないか、それがリオンらしさというモノだ」
2人の指摘に少年は何も言い返せないままシャルティエを受け取る。
《坊っちゃんって意外と熱い男ですよね》
「うるさい……僕はもう寝る」
城の離れに向かおうとするリオンだが、皆行き先は同じらしく彼等はその場を後にした。
《ディムロス、スタンさんが強くなってちょっとだけ悔しいのかしら?》
《……否定はせんな、喜ばしい事には違いないが》
《複雑な男心ってヤツだね……》
王が用意した場所は当然一般人は近付く事も出来ない場所。静かなその場所を守る兵達は、笑みと共に彼等を受け入れた。
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bkm
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