せせら笑うリオンだったが、それは次の言葉を次ぐと同時に真剣なモノに変わった。


「だというのに、僕に勝つとは……コレでミクトランに負けてみろ、惨め以外の何物でもない」

「俺はミクトランに負けるつもりは無いって」

「分かってる、例えばの話だ……」


 彼は最悪の結末なんて考えなくていい、ひたすら彼らしく前を向けばいい。その背中を守るのは自分だと、少年は己が信じるモノ全てに誓う。


「だが強いて言うなら、少し踏み込み過ぎだ。間合いの取り方はまだまだ甘いな」

「うーん……そっかァ……もっと頑張らないとな」

「あとな」

「ん?」


 数秒の沈黙の後に彼は、スタンの眼を見てハッキリと言った。


「この戦いが終わったらもう一度勝負だ。一勝一敗なんて中途半端だろう、僕が勝ち越して今回の結果が奇跡的なモノだという事を証明してやる」

「だったら俺は次も勝って、奇跡じゃないって事を証明してやるさ」


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bkm

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