この青年は少し無理のあるカウンターで、剣を弾き飛ばそうとしていた。耐えられたとはいえ、ソーディアンが無い状態でそれが出来る事は潜在能力の高さが窺える。
「……フン、田舎育ちのカンは侮れないな」
「じゃあ、今度はコッチから行くぞ!」
同じ様に真っ正面から仕掛けてきたスタンの刃を、リオンは少し姿勢を低くし受け止めた。相手の力と身長差、今の状態が続けばどうなるかは考えるまでもない。
リオンは気を弛めず、重いその刃を自分の刃の上で何とか滑らせた。
「うわっ……!」
「だからお前は力馬鹿と言うんだ……!」
とは言いつつも受け流しは一か八かに近かった。少し力の加減を間違えれば体勢が崩され、一気に敗北を与えられる。スタンがもう少し剣に体重を掛けていた実際そうなっていただろう。
支えを失ったスタンの身体は前のめりになり、懐が相手いる。リオンは横腹を狙おうとしたが、途中で行動止め相手から離れた。
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bkm
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