空いている訓練場、模造剣を抜きリオンは数メートル離れた位置に立ち同じ様に模造剣を抜くスタンを見た。
「本当に突然だな」
「うん……自分の実力を知るなら、コレが一番いいだろうなって思って」
「殊勝なことだな……確かに僕も、誰かと手合わせをしたいとは思っていた」
模擬戦というだけではない緊張感、見守るルーティはマリーに呟く。
「あの2人のこういう真剣勝負って何気に無かったわよね」
「そういえば、そうだな……訓練での手合わせはあれど、真剣勝負とまでは無かったか。……ハーメンツでの初対面以来だろうか」
「その時はほぼ瞬殺だった気がするわ……って考えると、どうなるか結構楽しみね」
今思えば色々あった、あり過ぎた。一介のレンズハンターでしかなかった自分が今や世界を救おうとしている、ルーティは自嘲気味に笑う。
ルーティが持つ3本のソーディアン達もこの模擬戦に興味があるらしく、この場に居ないクレメンテとイクティノスを交え話に花を咲かせていた。
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bkm
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