「側室……?」

《王妃以外に妻を持つという事だ。権力の大きさを示したり、多くの子を持つ為等を理由に娶ることが多い。一般人には縁遠い話だろうな》


 ディムロスの説明を理解したスタンは思い出す。


「次の王様……それって、確かフィンレイって人だった様な……」

「ああ、七将軍を設立したフィンレイ様が次代の国王と言われていた。しかしミクトランに暗殺され……そのショックで陛下と暫く伏せってな、側室を考える余裕も無かった」

「それじゃ次の王様は……」

「一応、居るには居る。フィンレイ様にはアシュレイという弟が居て、フィンレイ様が亡き後七将軍となったんだが……親の七光りならぬ兄の七光りで悩んでいるからな……本来の知性も実力も申し分無いんだが……と言うとシャルティエみたいだな」


 特に何も考えずにそれを言うと、シャルティエが渇いた笑いをマスターに返した。


《絶対言うと思いましたもん、僕前々から思ってましたから》


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bkm

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