「ハーメンツでアタシと取引した奴よ。アイツのおかげでリオンにとっ捕まったんじゃない」

「……ああ! あの人か! あ、じゃあ、あの人がレンズを持ってきたって事か?」

「溜め込むのが好きな奴だからねェ……ま、気紛れの道楽でしょ」


 当然だがウォルトに対してあまり良い感情を抱いていないのかルーティの表情は重い。一方スタンの表情は明るい。


「レイノルズさん、レンズ砲の発射って何時頃になるんですか?」

「んー、砲台自体はあと最終メンテをするだけだから、もう少しレンズが集まって……まあ、ざっと数日以内ってトコかな。
 ていうかあと此処でしてもらう事は正直何も無いからゆっくり休むといいよ。閣下、確か城の離れを空けたんでしたっけ」

「ん、ああ、陛下がな、更に騒がしくなるだろうとおっしゃり空けたのだ。好きに行動してくれて構わん、ただ街からは出んように、……!」


 ドライデンが突然普段から伸びている背筋を伸ばした。


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bkm

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