スタンの故郷は海を越えなくてはならない、大丈夫だと確信していても心配は大きい筈。

 しかし、何故か彼の言葉から受け取れる“心配”は、他の者が抱く“心配”と何処か違った様に感じられた。


「つまり、故郷と孤児院は同列なのか?」

「そうなるのかな……正直言うと世界を救うってスケールが大き過ぎてまだ少し実感が無くてさ、がむしゃら気味でも皆が居たからここまで来れたっていうか。もちろん世界も大事だけど、それ以上に身近の大切なモノを守りたいんだよな、俺……なんか、無責任だよな」


 苦笑いする青年、少年は言った。


「それが世界を救う事に繋がるなら誰も文句を言わないだろう。……それにお前に自覚は無いだろうが、お前は充分世界を救える器だ、じゃなかったら僕達だって此処まで来ていない」

「リオン……」

「ミクトランを倒す事が僕達に課せられた絶対的使命で、そこに自分なりの理由があるなら良い。好きな女の為ならもっと良い……なんてジョニー辺りが聞いたら言うんだろうな」


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bkm

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