納得はしつつも彼女は迷っている。

 まるで、


「……言える時言った方が良い、としか僕は言えんがな」

「…………」


 彼が何を言いたいのかルーティはすぐに気付く。

 だから、


「ま、アンタに八つ当たりしても何も生まれないしね。年下の野郎に愚痴を溢すなんてアタシもヤキが回ったわねー」

「僕はお前年上だと思った事は無いがな」

「ハァ? アンタの眼は節穴?」

「レンズと金で輝く眼よりはマシだ」


 飽きもせず睨み合いを続けていると、彼はやって来た。


「あれ、2人共何やってんだ?」

「…………」

「…………」


 お前が原因だとこの場で言うのは野暮というモノと思うリオンの隣で、ルーティは深い深い溜息を吐いている。

 悩んでいるのが馬鹿らしくなったのか、彼女はスタンに言った。


「アンタの間抜け面は、何時までも治らないって話してたのよ」

「えっ、ふ、2人して酷いなァ……」

「まあある意味酷いかもね……っと、早く医務室に行かないとね」


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bkm

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