ルーティの足が止まり、リオンの足も止まる。

 妙な沈黙をルーティが破った。


「ば……馬鹿じゃないのっ!? このアタシが、あんな寝坊助男が好きなわけ……あるわけないじゃないっ」

「だったら食い下がるな、まるでスタンと一緒に居たい様に聞こえるぞ」

「あ、アンタがそう聞こえただけでしょうよ。アタシは一言もスタンと一緒に居たいとか言ってないし、ていうかウチにはチビ達居るし……か、仮に、アタシがスタンの事好きだったとしても、迷惑しか掛けないと思うし……」

「強欲の魔女の看板に偽り有りだな」


 呆れた様子のリオンにルーティは怒る――事無く、俯き少し肩を落とす。


「アタシだって、少しは他人の事考えるわよ……孤児院は何とかやっていけてるけど、アタシ絶対孤児院優先になるわ……」

「スタンなら寧ろ、その方がルーティらしいとか言うだろ」

「それは……そうだけど……、そうね……」


prev next

bkm

[back]

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -