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 間違いなく始祖竜だろう、モンスターに追われながら風に逆らい彼等は進む。


「っと、フィリア、大丈夫か!?」

「は、はいっ」


 向かい風ということもあるせいか、トラッシュマウンテンに向かう時よりも砂に足を取られる。

 フィリアはスタンとルーティに支えられ、時折晶術を後方に放ちながら始祖竜を目指した。


「リオン様!!」


 自分を呼ぶ声にモンスターを斬り捨てたリオンが砂に阻まれた進行方向を見ると、離れた先で発煙筒らしき明かりが点く。それは目指すべき場所、眼に見えると人間とは不思議なもので気力が湧くもの。

 視界が利かないながらもルーティとフィリアを優先的に進ませ、確実に目標へと近づいていく。


「フィアフルフレア!」

「グランドダッシャー!」

「サイクロン!」


 始祖竜まであと少し、最後の詰めにとスタン、リオン、ウッドロウは砂塵を気にせず晶術を使う。

 その隙に先行している者達は始祖竜に乗り込んだ。


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bkm

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