「あの、ありがとうございます! 助かります!」
「……礼なんぞ要らん、さっさと出ていけ、二度と来るな」
相手がスタンだからか、高圧的な態度が少し緩和された様に思える。
そこへ子供達がスタンに駆け寄り、大きな缶を差し出した。
「コレあげるっ、いるんでしょ?」
「えっ……いいのか? こんなに」
「うん、たくさんあるもん。ぼくたちみつけるの、とくいなんだよ?」
缶の中には溢れんばかりのレンズが入っている。子供達の手も汚れており、懸命に探していたのだろう。
「おにいちゃんたち、あのそらのなんとかしてくれるんでしょ? そらはあおいほうがいいもん」
「おとうさんたちはあきらめろとかいうけど、わたしはぜったいやだっ」
「ずっとまっくらなんてやだよー」
子供達なりに出来る事をしたい、だからレンズを集めて差し出した。自分の意見をしっかり訴える子供達に、大人達は視線を逸らし、俯いてしまう。
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bkm
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