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 大半の者は分かった、それから彼女が何をしたのか。


「何とか中身を確認出来ないかと思い色々模索した結果、脆くなっている部分を爆破しようという事になったのですが、脆くなっていると言ってもそこは飛行竜ですから火力が必要で……ちょっとした大爆発になってしまいました」


 大爆発はちょっとした事ではないとツッコんだ所で今の彼女に通じるわけがなく、話を進める為にもリオンはベルセリウムの確認をする。

 小型とはいえ飛行竜から取り出した物故に量はかなりのものであるが、彼は少し難しい顔をする。


「修復と同時に補強も行うからまだ少し足りないが、このペースなら……少ししたら僕達がもう1度……」


 これならば必要な分が集まる、そう確信しリオンは皆に伝えようとしたが此方に向かって来る集落の者達に気付き途中でそれを止めた。

 険しい表情のカルバレイス人達は、先頭に立つリオンの前で止まり彼を見下ろす。


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bkm

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