「あら、お2人どうしました?」


 笑顔のフィリアからの質問に姉弟は一度視線を合わせてから答えた。


「何て言うか、心配だなーって……」

「今更だが、そもそもお前は戦闘経験が浅く、この状況だからな……」

「お心遣いありがとうございます。でも私は大丈夫ですよ、科学者ですらから」


 理由になっていない上に、屈託の無い笑顔が怖い。だが今更どうしようもなく2人は頷く。

 スタンは相変わらずだが。


「ウッドロウさん、フィリア、気をつけて」

「ああ、少しでもベルセリウムを見つけられる様に頑張ってみるとしよう」

「私にお任せくださいスタンさんっ」


 ウッドロウの顔が少し引きつっていたのは気のせいだっただろうか。

 彼等を見送りリオンは、何も見えない空を見上げる。


「何も起きなければいいが……」

「そう思うならアンタも行ってきなさいよ」

「レンズはどれだけ集まっただろうな」

「話逸らしやがったわね……」


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bkm

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