洞窟と一体化している内部のガスの濃度は、外とは比べ物にならない程に高い。場所によっては視界が利かず、ライトを手にリオンは手探り状態でベルセリウムを探す。


「酷いな……道らしきモノがあるのが幸いか……」

「迂闊に触ると……機械なんかが崩れる、かもしれない」


 確かにそれは避けた方が良いだろうと、リオンは青年の話に頷く。


「シャル、何かピンと来る物は無いか?」

《うーん……あ、坊っちゃんの後ろの、なんか、カニのハサミみたいなヤツっ、もしかしたら生体兵器かも》

「ん、コレか……?」


 壁に埋まっている言われた物に触れ確かめる。

 大きなそれは確かにカニのハサミの様な形状で刃物になっていた様だ。これなら硬い物も簡単に切断出来そうだが、何に使われていたのかは考えない方が良いだろう。

 リオンはハサミの根本関節部分にシャルティエの切っ先を当て、一気に破壊する。その断面に小さな手の平より小さな青い物が見えた。


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bkm

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