岳人「おいナマエ」
ナマエ「何?掴まないでよ」
岳人「ここ、ジャージ破れてね?」
ナマエ「えっ、あ、ほんとだ!ジローを起こしたときのかな…」
忍足「それ以上広がらんうちに繕った方がええで」
ナマエ「だね。樺地ー!」
跡部「アーン?」
ナマエ「跡部じゃないよ、樺地」
跡部「樺地に何の用だよ」
ナマエ「あのね樺地、ここ破れたから縫ってくれない?」
跡部「無視かテメェ」
ナマエ「樺地は跡部の物じゃありません。ね、お願い樺地」
樺地「ウス」
跡部「チッ」
忍足「まぁ、なんちゅうか、普通逆やんなぁ」
ナマエ「あ、そういうのダメだよ!男女差別!あれだからね、えっと、なんだっけ、なんとかだー」
岳人「は?」
ナマエ「あ、ジェンダーだジェンダー!だよね、跡部!」
跡部「………あぁ」
ナマエ「何、その間」
跡部「今日出たばかりなのに何で出てこねぇんだこのバカ、の間だ」
ナマエ「バカだからです」
跡部「納得だ」
ナマエ「く…っ!」
忍足「まぁまぁ、バカはしゃあないて」
ナマエ「元はといえば君のせいだからね!」
岳人「ナマエ不器用だしな」
ナマエ「不器用じゃ…ないこともない」
岳人「不器用だろ」
忍足「やっぱりそうなん?」
ナマエ「やっぱりって!」
岳人「幼稚舎のときから工作とか縫い物とかてんでダメだったよなぁ?」
ナマエ「細かいの苦手なの!」
忍足「片付けも下手やしな」
ナマエ「今時は男も家事をする時代なんだからいいんだよ」
跡部「何のためのマネージャーだ」
ナマエ「でもほんとはそれで悩んだことがある」
跡部「知ってる」
岳人「知ってる」
忍足「知っとる」
ナマエ「あれっ」
忍足「せやからいろいろできるようになったやん」
岳人「少なくともドリンクは上手くなった」
跡部「タオル畳むのとかな」
忍足「今じゃナマエがおらな俺ら何もできひんからなぁ」
ナマエ「え、泣きそう」
岳人「ははは、バカ」
跡部「二年間もしてりゃマシになって当たり前だがな」
ナマエ「え、泣きそう」
忍足「まぁそう言ったらそうなんやけど」
ナマエ「え、泣きそう」
樺地「…できました」
岳人「うめぇし!」
ナマエ「え、泣きそう」
忍足「何でやねん」
ナマエ「この上手さ!何だかんだ言い訳しても女としてどうなのかなって思う!」
跡部「自分で頼んだんじゃねぇか」
ナマエ「そうだね、ありがとね樺地」
樺地「ウス」
ナマエ「にしても綺麗だなぁ…」
忍足「樺地はいつでもお嫁にいけるで」
跡部「行かせねえよ」
ナマエ「あ、今のコントみたいだった」
岳人「言わせねえよ、だろ?」
ナマエ「俺の針を」
岳人「言わせねえよ!?」
ナマエ「ははは、うまいうまい」
忍足「ギリギリやで」
跡部「上品さのカケラもねぇな…」
ナマエ「え、ネタじゃん」
岳人「いや引くわ」
ナマエ「まじで。まぁ私もそんな下ネタ好きじゃないけどね」
岳人「最近なんか面白ぇテレビある?」
ナマエ「私最近夜はお兄ちゃんと社交ダンスしてるもん」
岳人「まだハマってんのかよ」
ナマエ「いや奥が深いよ社交ダンス。タンゴとか大好き」
跡部「やるじゃねぇか。今度相手してやってもいいぜ?」
ナマエ「シャルウィーダンスだね!」
跡部「Shall we dance?な」
岳人「発音やべぇ!」
ナマエ「岳人もそろそろ練習したら?また行事あるでしょ」
忍足「ストリートダンスなら上手いんやけどな」
岳人「あー」
ナマエ「亮も練習しなきゃだけどね」
岳人「またナマエんちで合宿か」
ナマエ「岳人はお兄ちゃんの相手になっちゃうよ?身長的に」
岳人「くそくそっ!お前の兄ちゃんまじうぜぇんだよ!」
ナマエ「否定はしない。でもダンス上手いんだこれが」
忍足「(何だかんだ金持ちの会話やな…)」


20110922

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