「忍足ーこの雑誌見ていいー?」
「ええで。ってもう見とるやないかい」
「映画雑誌かよ」
「亮最近何か見た?」
「見てねぇな」
「俺久しぶりに映画見てぇんだけど」
「ねー。みんなで行こうよ」
「明日休みだしな」
「何見るん?」
「私あれ見たい、犬のやつ」
「ぜってーやだ」
「宍戸泣くやろ」
「犬飼ってるとああいうのまじ無理なんだよ。なぁ跡部」
「あんなの金払ってみようとも思わねぇしな」
「跡部は何が好きなの?」
「最近ろくな映画ねぇだろ」
「あ、これは?」
「それはお前が見てぇだけじゃねーのか、岳人」
「わー好きそうなアクション映画」
「だって他にいいのねぇだろ」
「俺はこれ見ようかと思っててんけど」
「却下」
「犬の方がましだな」
「くだらねぇ」
「そないに否定せんでも…」
「恋愛ものをこいつらと見ようとするのが間違いだよ」
「せやったな…」
「あとはアニメか…」
「そんなんならジローと見ろ」
「えージロー?」
「っつーかジロー連れて行ったら100%寝るんじゃね」
「…」
「……」
「うちでテニスでもするか」
「賛成」
「休みの日までテニスかよ!」
「じゃあお前は映画行けばいいだろ」
「…俺も行く」
「岳人も行くんやったら」
「忍足も行くなら」
「若と長太郎はどうするよ?」
「テニスなら」
「俺もいいですか?」
「ジロー、明日跡部んちでテニスする?」
「まじ!?」
「映画の話んときは起きもせんかったくせに…」
「ハッ、結局こうなるわけか」
「映画は侑士一人で行けってことだな」
「言われんでも行くわ」
「拗ねた」
「跡部、明日は忍足から試合させてあげてね」
「そうだな」
「そらどうもありがとさん」
「あんまからかってやるなよ」
「笑いながら言っても忍足の心の傷が深くなるだけだよ亮」
「もうそれ以上言わんといてくれるか?」

20110818

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