「明日やなぁ、謙也くん」
「せやなぁ、ナマエちゃん」
「緊張しとる?」
「まだしてへんな。お前は?」
「あたしも。試験場についたら分からん」
「明日ごっつ寒くなるらしいで」
「ほんまかいな。怖いわぁ、バスとか止まったらどないすんねん」
「再試とか嫌やなぁ」
「せやなぁ」
「…」
「…」
「…」
「謙也くん」
「何やナマエちゃん」
「緊張しそう」
「俺も」
「失敗したらどないしよ」
「言うなや」
「すんません」
「…」
「…緊張しとるかも」
「…俺も」
「みんな今頃勉強してるんかな」
「言うなや」
「すんません。でも謙也頭いいやん」
「は?お前みんなが解けへんとこサラッと解いたりするやんめっちゃかっこええ」
「謙也かてよく分からんとこ分かりやすく説明できるやんめっちゃかっこええ」
「…何ほめ合っとんねん俺ら」
「…せやけどちょっと自信わいた」
「…俺も」
「なぁ謙也」
「なんやナマエ」
「バス来んなぁ」
「せやなぁ」
「今な、ちょっとバス来てほしないと思っててんけど」
「奇遇やな、俺もや。部室にでも行こか」
「おん。んでな、手ぇ繋ぎたい」
「今日はやたら気が合うやんけ」
「ちょっと謙也の勇気を貰うで」
「俺もお前から貰うで」
「そしたらあたしの勇気減るやん」
「お互い様やろ?」
「…謙也の勇気のが強い」
「いや、お前のが強い」
「あ〜謙也、あたしやっぱり緊張しとる」
「せやねん、俺もやねん、せやから落ち着くまで一緒におって」
「おる、怖い」
「おん。ってかナマエ、手ぇ痛い、力込めすぎやろ」
「待って、ごめん、ちょっとだけ」
「…なぁ」
「ん?」
「部室に誰もいてへんかったら、その、ちゅうせぇへん?」
「…緊張ほぐしに?」
「いや、それもあるかもしれへんけど、したい」
「今日あたしら同じことばっかり思ってるんやろな」
「かもな」


(部室にて)
「おー謙也、ナマエ。お前らもか」
「しっ」
「白石!」
「どないしよ、あたしらほんまダメやねんチキンやねん」
「ごっつ緊張しとる、ごっつ緊張しとる、俺せっかちやん、スピードスターも試験じゃ命取りっちゅーこっちゃ!」
「ははは、せやな、俺も緊張してんねん」
「嘘こけぇ!めっちゃ余裕やん!小石も顔色悪いっちゃーのに!」
「ほんまや、小石大丈夫か!?俺らより重症やん!」
「おー…お前らも緊張すんねんな…」
「小石ー!死んだらあかーん!」
「もう死にたい…」
「小石ー!」
「こらこら、銀さん瞑想中なんやから」
「こ、小春ちゃんっ!爪の垢煎じてちょうだい!」
「お前ごときが小春の爪の垢とか羨ましいモンねだるな!」
「やかましいユウジ!なぁ小春ちゃんっ!」
「必死ねぇ」
「もう藁にもすがる思いや!謙也ー!」
「ナマエー!」
「藁?藁なん?彼氏の謙也を藁呼ばわりなん?」
「おーい、神聖な部室で抱き合ったりせんといてくださーい」
「白石も来い!」
「ってかみんな!みんなのパワーをオラにくれ!」
「しゃあないなぁ」
「小春、パワーくれ!俺とナマエを重点的に!」
「俺も欲しい」
「白石はもういいやろ!」
「アホ言うな!お前らごときに小春のパワーは…」
「ラブ、注入!」
「浮気か!」
「ちゃうちゃうラブはいらんねん!」
「ほな俺にくれ!」
「ほんまユウジやかましい!単語忘れる!」
「ちょっと気が紛れてきたかもしれん…」
「小石ー!小石が復活やー!」
「頑張れ小石ー!」
「いや、お前らもな…」
ガチャ
「あ、白石たちや!」
「金ちゃん!」
「何してるん?ワイも混ぜてーな!」
「おー来い!」
「っちゅーか謙也たち明日大事なテストなんやろ?オサムちゃんから聞いたで!」
「せやから金ちゃん、うちらにパワーを!」
「おっしゃ!よぉ分からへんけど頑張れみんなー!」


20110114
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