はなし のコピー | ナノ

摂津万里
11/18 Sat

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劇団を運営している叔父から「アクション指導をしてやってほしい奴らがいる」と言われMANKAIカンパニーに行ったのが俺と摂津の出会いだった。
最初は演劇を舐めてて、アクションを喧嘩だと思ってる手に負えないあぁ言えばこう言う、生意気な高校生だ。と思ってた。
それが旗揚げ公演が終わる頃にはすっかり演劇にハマりこんでるし、意外に真面目で周りもよく見ていて有り体にちゃんとしてる人間だったなぁ...って感心したもんだ。
高校生を卒業してからは俺と同じ(と言っても学年は俺の方が上だけど)天鵞絨美術大学に入学しなんと学科も一緒...。今となっては萌さん萌さん なんて言って付いてきて可愛いもんだよ...いゃ身長は俺より高いしガタイもいいし可愛いからはかけ離れた存在なんだけどな...!

「で~だから~そんとき~...つかもえぴょんセッツアーと最近どうよ?」
「セセセセッ せっつぁー?」
学食 何の気なしに高校からの同級生三好と食べてたらいきなりバトル漫画に出てきそうなやつと俺がどう?とか言い出した。愛ゆえに人は...!ってか?
「摂津万里しかいないじゃ~ん笑」
「え...あぁ摂津ね...!どう?もなにも別に...課題の話したり、たまに一緒に舞台行ったりするけど」
「マジで!?デートじゃん!セッツアー頑張ってんなァ超偉いじゃん~~」
「頑張ってる...?まあ演劇意欲は最近ますます湧いてると思うな~割と頻繁に連絡くれるし、アクションとか殺陣の指導とかも積極的に聞いてくるし」
「うんうんめちゃくちゃいい感じ~☆彡ってことね!」
やるじゃんやるじゃ~ん♪ ってなんで三好がそんなこと気にするんだろう?お前はお前でやることあんだろうに...。

その日の帰り たまったま偶然にも正面玄関で摂津と会った。俺を見るなりブンブン手を振ってきて駆け寄ってきた。いや駆けてはないけど、そういうのは太一とか...だよな。
「おつかれ~今日もう終わりなら一緒帰んね?」
「いいよ。どっか寄っていく?」
誘うと、マジやったぜ~って早速携帯だして行きたいカフェメモを見ている。またオシャレなカフェに連れていかれるのかぁ...。

「今度さぁちょい遠いんだけど良さげなカフェあってさ、行きてぇんだけど暇な日ある?」
「そうだなぁ...」
なんてオシャレなカフェで違うカフェのことを話したり最近のカンパニーについて話したり摂津といると話が絶えない。時間はいくらでもほしいと思っちゃうな。
「あ゛、つか今日一成変なこと言われなかったっすか?」
「三好...?あぁセッツァーのこと聞かれた」
セッツァーと呼ぶとブフッとむせる。
飲み物口に含んでる時じゃなくてよかったわ...
「え゛...どんなこと...?」
「そんな恐る恐る聞く?いやマジで他愛ないよ。セッツァーとどうなの? 別に普通に舞台行ったりしてるよーセッツァー頑張ってんじゃん~って...かんじ...どうした頭抱えて...」
話の途中ぐらいからあ゛~だう゛~だ、唸りながら頭抱えだした。なんだこいつ...。
「いや...いやなんでも...あと他に一成何言った?」
「あ~~~~あぁ『めちゃくちゃいい感じ~☆彡ってことね』って言ってたけど...」
そこまで言うと目を瞑って背もたれにのたうち回った。なにどうした、何がお前をそうさせるんだ怖いなぁ。
「(いい感じ~☆彡なワケねぇだろこのクソ鈍感野郎にいい感じ~もなにもねぇんだわ手応えがねぇんだよクソが!)」
「...あ~何がいい感じ~なのかはわかんないけど、摂津の演劇はいい感じになったと思うよ...。ほんと...バカが付くけど。だから頭抱えんな...!」
「...さんきゅ(マジか)」

追記


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