風真玲太
08/22 Tue
--- 私には幼なじみが2人いる 1人は10年前 どこかに引っ越してしまったりょうたくん もう1人はそんなりょうたくんに滅茶苦茶好き好きアピールをされてたのにまったく知らぬ存ぜぬな態度で引っ越しを見送ったくそや...小波風也 ちなみに風也は私と従兄妹で小学校 中学校 そしてとうとう高校まで一緒という腐りすぎた縁である。 そんなに長い付き合いならもう私と風也が付き合ってるって周りからはよく言われるけど ばかなことを...私は永遠に風也とりょうたくんがくっつくのを楽しみにしてるのよ! まあ言うてそのりょうたくんが戻って来なければ2人のラブは始まらないし、そもそも風也がりょうたくんを覚えてる可能性がないし、10年も経ってりょうたくんが風也を変わらず好きだって可能性低いからネ~
「おはよぅミナコ....クソネム....」 「おはよう風也...ちょっと寝癖すごい...」 同じ制服を着て今日から私たちははばたき学園に通う ちなみに迎えに来てくれたのではなくって風也はワケあって今一緒に私の家の住んでいる。まあ元々名字も一緒だし不便はない。 「この坂っらぃ...まぶちぃ...」 学校までの道 結構辛めの坂がある。太陽に向かって行かなきゃ行けないとこが正直しんどい。 2人してしょぼしょぼ目を瞑って歩いていると眩しさの先で笑う声が聞こえた。 「久々の再会なのに、しかめっ面かよ」 その声に目を開けると幾分 いやめちゃくちゃかっこよくなってる... 「あー!かざまくんだー!」 そう りょうたくんだ!!! 私が言うより先に風也が突っ走る。 普段エコモード 電池オフ 推奨温度28度設定の風也が ここ数年で聞いた事ないくらいハッキリとした口調で ここ数年で見たこともないくらい目を大きく開き 風速とも音速とも引けを取らないレベチな速さでりょうたくんに駆け寄って行った... そんな私は放心状態...え...だってこりゃ... こりゃもしかして、もしかしてなくても?!... ...フラグは立っていた...ってコト!??! そして私は見た。風也が言った「かざまくんだー!」にりょうたくんがしかめっ面になったのを...私じゃなかったら見逃してたネ...! 「はぁ...そうです。か・ざ・ま・です」 「そうだねー!か・ざ・ま・く・ん・!だ~ね~!」 にこにこ にこにこ 風也は身長が180の割に顔つきは子供の頃と変わらず童顔で髪の毛ふわふわで性格もふわっふわで喋り方もとろっとろで周りからは人好きすぎる大型犬と揶揄されるしそんなところが死ぬほどかわいい、だから今にこにこにこにこ笑ってるだけで無茶苦茶かわいいんだけど... って、ば~~~!!ち!が!う!こ~~~~~~のおとぼけクソバカ風也~~!!!!今のはりょうたくんの嫌味!!!あんた昔はりょーたりょーたって呼んでたから!かざまくん!なんて呼ばれてしょぼんぬなんだよ!!!キィィイ...いじらしいんだから...!! 「お前ら...9年ぶりだな。変わらず元気そうでよかった」 「りょうたくんも元気そう。めちゃくちゃかっこよくなったね」 「9年ぶりなの~?久しぶりって思わなかったの昨日夢にかざまくんでてきたからかもぉ~」 ファ~なんてあくび付きで言う風也にりょうたくんは「おまえ...俺の夢なんか見て...」ってチョーーーーーー嬉しそうだし私は死にました。(小波美奈子 死因 尊死) 「ア うん。ボクとミナコが道歩いてたらクソデケェデコトラ(ギラギラに装飾された10トントラック)が猛スピードで曲がり角曲がってきて、あ、横断歩道ね、でミナコと『ヤバーw』って笑ってたんだけど、よくみたら運転手wwかざまくんwwwwwwwwっていう夢...昨日みた」 いや~速かったんだよね~ってゲラゲラ(当社比)爆笑してる風也を殴らなかっただけ私は偉いよね... なんでこの子こんなにフラグクラッシュするんだろう。でもこういうとこが小波風也...くそ...これでもりょうたくん好きでいてくれてる...? 「やばいなその夢。おまえのこと轢かなくてよかったわ...」 いやホッとすなーーー!!!なんだ?!お前ら結構お似合いか!?!さっさと結婚式挙げろーーーー!!
そして風也を真ん中にして3人並んではば学に向かう。私としては数歩下がったところで2人のぉ 恋路を目に焼き付けたい脳裏に植え付けたいとこだったんですけどね...! ひとしきりりょうたくんの引っ越し事情のことを聞きまた風也がトンチキなことを言おうとしたのを遮り「覚えてる?あの時のこと」と言うりょうたくん お~~~っほほぉ?!こ~~れ~はもしや...?私の知らない2人の話~~??だがしかしとんでも抜けてるド天然の風也くんだぞ 「あのとき...?ハァェ...ちょっと...えへへ...」 「笑ってごまかすなって...相変わらずぼーっとしてて心配になるわ」 チーン(死)(本日2回目の死)(控えめに言って結婚) 結局2人の『あのとき』は分からず、はば学についてしまった。そして2人がついた瞬間ザワつく周囲。主に女性。
「ほら あの人!カザマリョウタくんだよ!」 「あの噂って本当だったんだ~!」 「え、まって...あれフウヤくんじゃない...?」 「うっそ!同じクラスになったらどぉ~しよぅ~!」 「若様と王子様が同じ学校とかやばいよね~!」
口々聞こえる黄色い声にりょうたくんも風也も 「(わかさま...?)」 「(おうじさま?)」 と???がいっぱい浮かんだ顔をしている。 りょうたくんの「若様」はお爺様関係で言われてるんだよね。これはばたき市の常識。 でも風也の「王子様」はイギリスから帰ってきたばかりのりょうたくんは知らない...んだよね... あーあーりょうたくん可哀想。 小波風也が今、国民的超絶スーパーアイドルってこと知らないでいるんだもん。 きっと電池オン、超絶スーパーアイドルタイムの風也を見ちゃったらかっこよさで死ぬよ。大袈裟なんかじゃなくて 何はともあれ、控えめに言わなくても最高の高校生活が始まったわね...!
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