左右田くんは先輩と呼ばれたい



「そういやみょうじって、オレのことさん付けで呼ぶよな」
「そうですねー。仕事してると年上の方に会うのが多くて、それで年上の方には皆さん付けなので」
「……なるほどな。後輩ってより仕事依頼してくるヤツってイメージなのはそのせいなのか」
「あ、っと、……もしかして、少し堅苦しいですかね?」
「いや、別にそれは平気だけどな……ちょっと呼ばれてみたかったんだよ、左右田先輩って」
「え、えっ、……え?」
「いやなんだよそのガチな驚きは!」
「そ、左右田先輩って呼べばいいんですね!? ちょっと、ちょっとだけ落ち着かせてくださいっ」
「今呼べとは言ってねぇよ!!」
「すー……はー……よし! 行きますよ!! ……そ、左右田先輩! 今度ご飯でもご一緒しませんか!!」
「なんか無理やり言わせちまって悪ィな……飯なら明日の昼に一緒に――」
「ぅぅ……い、今のは聞かなかったことにしてくださーーいっ!!!」
「うわ、ちょ、待てってみょうじ!」




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