sette

「悔しいって思わんの?」


至極普通の表情でジョセフさんは言う。それは一体全体何に対してなのか。えっと、と疑問を滲ませながら返せば、ジョセフさんはいよいよ頭を抱えた。


「オレはさ、いーっつもドギマギしてるなまえを見てるわけよ。たまにはシーザーを焦らせたいとか困らせたいとかないわけ?ん?」
「シーザーが私に対して焦ったりっていうのがまず、…絶対にないと」
「この世に絶対なんざ有り得ないッ!!偉そうに踏ん反り返ってるシーザーもリサリサの前じゃ形無しよ。そういう、ちとダメなとこを見たいって願望はないのかって話だ!」
「別にそんな、」
「オレは見たいね、なまえに焦るシーザー。ネタになるだろ」
「……ネタ?」
「あーいや、今のは口が滑ったじゃない言い間違い。んなこと思うわけないだろうよ、うん!」


ネタの部分が絶対に主だと思うんだけど。これはお互いの話、シーザーもジョセフさんも何かと張り合う。周囲にはたいしたことがなくても当人には重要なのか、まあそれと日常の考え方から反りが合わない、これに尽きるのだろう。


「………」
「……駄目?」
「……具体的には、何をどうすれば」
「まっかせなさあい。このジョセフ・ジョースターがバッチリ仕込んであげちゃうから!」


何時も私がしているような反応、とまではいかなくても。少しは照れた素振りは見てみたい、かも。



20140103

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