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これは久しぶりだ。以前の経験を活かしてか、隣ではなく眠っているのはソファー。机に置かれたコップ、水を飲んだついで、といったところなのかな。


「…なまえど、」

時間はまだ5時、起こすには早過ぎるし私もまだ寝ていられる時間だ。目が覚めてしまったなら一人の時間を満喫するのも、手だけどね。

「……ま、いいか」


静かに眠っているなら害はない。叩き起こしてまで問い詰めようなんて気はないし、放っておくのが一番無害じゃないか。そういえば、作るとは言ったものの何か食材はあったかな。曹操殿となら酒の肴くらいで構わないと思うのだけど、ケーキもあるし、なんて言葉はなまえ殿には通用しないに決まっている。


「スープとか?…嫌いなもの、聞いとくか」


夏侯惇殿や夏侯淵殿ならいざ知らず、曹操殿は「これ嫌い!これ食べられない!」なんてなまえ殿の我が儘も笑って済ませてしまいそうだし。そのまま膨れっ面になったなまえ殿の機嫌を取るのは私の役目、な気がするんだよね。


「…毒されてるっていうのかなあ、これ」


考えるなら曹操殿か愛を囁くに相応しい美しい女性。そのどちらかがいいよ。



20130712

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