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「やっぱり郭嘉作れた!何時もちゃんと作ればいいのに…」
「今回は先生がいたでしょ。だからだよ」
「馬岱?」
「うん、馬岱先生」


曹操殿は夜にお戻りになるはず。ということは、なまえ殿は明日も先に帰るのかな。まだデコレーションが残っているわけだしね。


「なまえ殿、明日は」
「寄らないって典韋と許チョには言ったよ」
「そう。なら問題ないね」
「父様喜ぶかな?」
「喜ぶんじゃない?あなたは可愛い娘らしいから」
「…可愛い?」
「私の気持ちではなく形容だよ」
「わかってるっ!」


部屋に戻るなりキッチンを漁るなまえ殿はまるで備品チェックを行っているようで。明日こちらにいらっしゃるのは曹操殿お一人だから問題はないけど、それを口にすると私まで気合いが入っているみたいで腑に落ちない。当然、曹操殿と食事を摂るのは楽しみだけれどね。


「郭嘉」
「何?明日ご飯作ろうって?」
「すごい!何でわかったの!?」
「…わかるよ」
「一緒に作ろう!父様喜ぶよ!」
「そうだねえ…」


曹操殿がいらっしゃって、なまえ殿は一緒に帰る。寂しいなんて思いもしないけど、随分と静かになりそうだし馬岱殿や鍾会殿は多少感じる部分があるのではないかな。


「ま、最後くらいは大人しく従うことにするよ。あとなまえ殿、荷物纏めるよ」
「手伝ってくれるの?」
「何事もなく片付いたら、私はコーヒーでも飲もうかと思うけど」
「ココアっ!」
「はいはい」


もうこんなこと、ないだろうからね。



20130711

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