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「郭嘉殿、これは私の意見ではないのですが」
「うん」


司馬懿殿と話すのは久し振りだな。何やら贈り物とかいう洋服を持って来てくれているらしいけど、私が直接会っているわけではないし。何時もなまえ殿一人、夏侯覇殿が来てからは彼と二人で受け取りに降りている(そういえばそろそろ帰るんだっけ、夏侯覇殿)。

「なまえ殿の衣服を選んでやれ、と」
「あれだけ持って来ているのに?寧ろ増えてるじゃない」
「ええ、重々承知です。ですから申し上げたではないですか、私の意見ではないと」
「…奥様?」
「まあ、消去法でそうなりますな」


司馬懿殿の妻、確か張春華といったかな。気に入られても嫌われても面倒な人だと聞いたけれど、実際はどうなんだろうね。面倒事に進んで首を突っ込む趣味はないから、彼女を知る日は来ないかもしれないな。


「休日に出掛けて沢山可愛い洋服を買ってもらいなさい、おねだり出来るうちにと。なまえ殿にそのようなことを」
「…誰かの差し金?また私の休日は潰れるの?」
「そうとは限りますまい」
「あのなまえ殿が黙っているわけないじゃない。夏侯覇殿は――…講義があるんだっけ。…さて」
「私用が」
「………そうだ」


いいんじゃないかな。なまえ殿も好きだろうし。



20130514

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