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「社長の?…隠し子ではなかったのですね」
「…何だか残念そうだね」
「別に」
「そう見えるのであれば日頃の行いが影響しているのでしょう、郭嘉」


まったく、好き勝手に言うものだ。目の前に並んで座り、焼き魚定食と愛妻弁当を食している陳羣殿に荀イク殿。隠し子だったとしてやれ素行がなっていない、やれ当然の報いだと言いたいだけではないのかな、本当に。


「陳羣、郭嘉ってそんなに不真面目?」
「ええ、不真面目も不真面目。だらしが無いのですよ。食事もまともに摂らないことが多いですし――…夕食は飲むだけで済ませることもあると聞きもしましたが?郭嘉殿」
「心配してくれているの?」
「していませんよ!」
「いいかいなまえ殿。こういう人をツンデレっていうんだよ、覚えておきなさい?」
「ふうん?」
「郭嘉殿!貴方はどうしていつもいつも…!!」
「食事中は静かになさい。郭嘉、貴方も質が悪いですよ」
「はーい。すみませんでしたあ、荀イク先輩」
「郭嘉怒られた」
「煩いよ」


私がそう返せば尖る唇、どうにも拗ねるとこの表情になるらしい。ああ、陳羣殿と荀イク殿の視線が痛い。別に体罰ではなし、いいじゃないこれくらい。どうせ負けじと喚くのがなまえ殿なのだから。


「そうだ、なまえ殿」
「何?」
「曹丕殿に言われたのだけど、明日から学校行くよ。朝は私が送るから、終わったら会社まで来なさいだって」
「郭嘉と一緒?行くときも帰るときも?」
「最悪だよねえ」
「郭嘉嫌い!」
「私もだよ〜ありがとうね〜」


大人気ないですよ。
陳羣殿と荀イク殿、一言一句違わずに吐き出した。



20121116

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