08

素晴らしい、これが正しい休日の在り方だ。昨日のは何かの間違いだったんだよ。あとは洗濯機を回して、昼の弁当を買いに行く。うん、いいね。実に充実している。


「……ああ、そうか」

私が着るわけもない服。少女特有の、そして彼女の生まれを主張するような。これって普通に洗濯していいのかな。あ、いいのか。

「…………」


何故だろう。普段と変わらない作業なのにとても虚しくなる。きっとあれだ、小さな女の子の服があるから。子供がいるってこんな感じなのかな。…うわ、急に現実味が。曹操殿にもお気遣いいただいているし、色々と控えるべきということなのかな(気は進まないけれど。非常に)。


「…昼ご飯」

うん、洗濯をする前にまず腹を満たさなくては。そうしたらきっと気分も晴れるに違いない。そうと決めたら支度をして。あ、なまえ殿はコートも着ずに出て行ったけれど、…まあ平気か。鍾会殿は同じマンションだし、私が心配するようなことではない。何より彼だ。私が彼になまえ殿を任せたのにも、ちゃんと理由があるのだしね。


「郭嘉!終わった?」
「何でいるの。…鍾会殿?」
「お腹が空いたと煩いので、外食しようとしたんです。そうしたら、郭嘉も誘うと聞かなくて」
「………」
「終わったの?」
「まあね」


マフラーと手袋。鍾会殿に借りただろうそれは、当然ながらなまえ殿には大きい。ああもう、瞳を輝かせて見上げないでよ。嫌になる。


「一緒に行こう!」
「嫌だ。コートは持って来てあげるから、鍾会殿と二人で行きなさい」
「嫌!」
「このっ…!」


私の休日を潰す気かな!



20121116

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