死にたい、と口にしてみて。やっぱり違う、と認識する。私は死にたい訳じゃない、のかもしれない。じゃあ何がしたいのか。空を飛びたいのか空中浮遊がしたいのか、コンクリに叩き付けられてみたいのか心配されたいのか。うーん、どれもしっくりこない。 「詰まる所私は、折原臨也くんに興味があるわけで、」 「は…?今の話のどこをどうしたらそう言う結論になる訳?」 「いやいやいや、折原くん?いや臨也くん?違うな…あぁ!ウザヤくん!」 「あのさ俺、もう帰って良いかな」 「どうしたらアナタ様とお近づきになれるかなと思いあぐねていたんですよ」 「キミ、まるで人の話を聞かないよね」 「で、取り敢えずキスをしようと思います!」 「………………ハィ?」 本日二度目となる頓狂な声をポカンとした間抜け面で発していると、チュッと唇を奪われた。間近で見た彼女は意外にも綺麗な顔立ちをしていて、思わず見とれて固まってしまった。 「ウザヤくんウザヤくん、私に興味、持ちました?」 ニッコリと西日が差し込む屋上のフェンスにもたれ掛かってニコニコと笑いかける彼女が、何故か変に妖艶な笑みを湛えている様に見えた。 積極的彼女 (んーいや、ぜんっぜん) (えー) (でもほら私の事好きですよね?人間ですし!) (キミはシズちゃんとは別の意味で好きになれないなぁ) (そ、そんな…!) ---------- 2010,07,02 |