ポストを開けると、珍しく自分宛に手紙が届いていた。

「…誰だろ?」

ひっくり返してみても、差出人の名前はない。
もしかしたら、恥ずかしがり屋な女の子が直接話すのは無理だから手紙で告白してきたのかも?!
そんな期待を持ちながら、家に入り部屋へと急ぐ。
ドアに鍵を掛けて、読んでいる最中に人が入ってこないようにしてから、ベッドに腰掛けた。逸る気持ちを抑えて、丁寧に封筒を開け、中身を取り出す。
中には二つ折りの紙と、さらにその中にもう一つ固めの紙が入っていて、開いてみると固い紙は写真だった。その写真は自分が家で着替えている瞬間を収めたものだった。気味が悪かったが、もう一枚の紙を見てみると、ただ一言「愛してます」と、パソコンで打った文字が書いてあるだけだった。
怖くなって手紙と写真を机に置き、急いでカーテンを閉めた。


「おい古市、てめー何勝手に先に帰ってんだよ。」





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携帯のメールフォルダを見ていたら発掘されたやつ。
「それすらも愛しい」で使おうとしたけど、着地点が迷子になったので、変えました。
この後どういう風に繋げていくつもりだったのか、自分でも分からない。
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テーマ「人外ファンタジー」
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