これが恋情だと言うならば、俺のあいつに対する想いは欲望の塊となるのだろう。
パートナー。親友。綺麗な言葉で飾られていた絆は、片方の想いが変わっただけで、いともたやすく形を変えてしまうのだ。

分かりやすく言うならば、あいつから向けられる感情と俺があいつに向ける感情は同じ「好き」という名前だが、中身は全くの別物だと言うことだ。
パートナーだ親友だと信じてきた相手に、こんな感情を持たれるとはきっとあいつも思っちゃいないだろうな。現に今だって、俺の名前を呼びながら嬉しそうに走り寄ってきている。あの顔に、友情以外のものなど含まれていないだろう?
だけどな、俺はパートナーでも親友でも構わないんだ。あいつの隣に立っていられるならな。だから、この気持ちをあいつに伝えることもないし、あいつの気持ちが俺に向くこともない。報われない片思いなんて、辛い。なんて言うなよ?俺はこの関係に不満なんてない。恋人になれたら、それ以上のことなんてないが、それはありえない。だとしたら、俺の今のポジションは最高じゃないか。あいつに恋人が出来るまでは、一番でいられるわけだしな。
まあ、恋人なんて作らせるわけないけどな。

そう言ったあいつの顔を、きっと俺は一生忘れないだろう。




(愛に飢えた彼を寂しさで満たす)




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清麿独白。最後は多分、デュフォー。
キャラの曖昧な感情を、きちんと表せたらいいなぁと思って書き始めたら、なんだか病んでるような感じになってしまいました。そして意味が分からないですねはい!
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