おまけ
朝から幸せな気分で学校へと向かうと、珍しく東条がいた。写真のようなものを見て、にやにやしている。
「よぉ、男鹿!お前のおかげでこれが手に入ったぜ!」
「なんだよ?」
東条の持つ写真を見ると、それは今日の夢の中でヒルダが手にしていた写真だった。
「てめぇ何でそれを持ってやがる!」
「あのボインの姉ちゃんがくれた。」
そう言って東条は、ヒルダを指差した。
「おい、ヒルダ!」
「何だ?」
「てめぇ何で東条にあの写真やってんだよ!つーかあれは夢だろ?!」
「確かにあれは夢だが、私が貴様ら全員に見せたものだ。つまり、あれは夢だが現実でもあると言うことだ。だからあの大会の勝者である、東条に渡したというわけだ。」
意味が分からずクエスチョンマークを飛ばしていると、姫川が説明してくれた。
「つまり俺らが全員同じ夢を見たから、現実と同じように扱うってことだろーが。」
「全く分からん。」
「お前もう会話に入ってくんな!」
理解出来なかったら、姫川に怒られた。くそ、古市だったら俺が分かるまで教えてくれんのに。
「ちょっと待って下さい!何ですかその写真!」
今まで黙っていた古市が、写真の存在に気づき声を上げた。
「おぅ、この写真貰ったぜ。」
「東条先輩、何ドヤ顔で言ってるんですか!」
「つーかよ、古市いんなら今写真撮らせてもらえばいいんじゃねぇ?」
「あ、確かにー。姫ちゃんもたまには良いこと言うね。」
「フランスパンの提案に乗るのはしゃくだが、それはいいな。」
皆が一斉に古市の方を見る。
「え…ちょ、みなさん考えなおして下さい!俺の写真なんて価値ありませんよ!」
「おい古市、逃げんなよ。」
「…。」
逃げようとしていたようで、バツが悪そうな顔で俯いた。
「っ、男鹿!助けろよ!」
かと思ったらいきなり顔を上げて、俺に助けを求めた。
その顔はほんのり赤くなっていて、目も潤んでいる。この顔の写真なら欲しいかもしれない。いや、古市の写真ならどんなものでも欲しいけれど。
「変なこと考えてないで、さっさと助けろ!」
なんて考えていたら、古市に呼ばれた。なんで考えてることが分かるんだ。
「全部口に出てるからだ、馬鹿!」
「仕方ねぇな…。後で一つ言うこと聞けよ。」
「それはやだ。」
「古市君、頑張りたまえ。」
「分かった!分かったからお願いします!」
よく見れば、姫川やら神崎などが携帯やデジカメを用意している。というかすでに撮ってるやつまでいる。
イラッとしたので、一番近くにいた阿部とか言うやつのカメラを壊してやった。
「あぁ!俺の天使が…!」
そいつはカメラの残骸を必死でかき集めていた。
「てめぇら、古市の写真を撮るとこうなるからな。」
睨みながら言ってやれば、全員一斉にカメラをしまった。
「さすが男鹿!サンキュー!」
そう言って、後ろの古市が背中を叩いた。
「お前の写真、他の奴らに撮られるのもやだかったし。これで解決だろ。」
すると古市の背中を叩く手が止まった。見ると、顔を赤くして俯いている。どうしたんだろうか?
とにかく、これで解決だろ!
(そういうこと、学校て、言うなよ…!)
―――――
あまりにも微妙だったので、おまけを書いてしまいました…。結局古市総受けも、おがふるも中途半端だよわー!
こちらもコペルニクス様のみ、お持ち帰り可能です!というか書き直し、受付ますので!orz三
なんなりとお申しつけ下さい!