短編 | ナノ


最初はわたわたとしていた古市だったがそれを言うと大人しくなった。

「ん…ごめん、心配かけて。」

「ったく、あんま捕まんなよな。俺の心臓が持たん。」

「多少は気をつける。」





教室の中から男鹿が喧嘩をしている様子を見ていた。あの男鹿だから負けるはずはないと思いながら見ていると、やはり男鹿の圧勝となり終わった。しかし衝撃だったのはその後だった。

男鹿が古市を抱きしめたのだ。

呆然としているといつの間にか横に来て、同じ様に窓から外を見ていた夏目が

「あーあ、二人共あんなとこでいちゃついて。ここが何処だか分かってんのかな。」

と言った。

「…え?」

訳が分からず、頭の上にクエスチョンマークを飛ばしていると夏目が説明してくれた。

「あの二人、付き合ってるんだよ。あれ?もしかして知らなかった?」

「…知らなかった。」

「教室でも相当イチャついてると思うけど…。」

もはや夏目の言葉など耳に入っていなかった。私が同じ教室にいられることになって舞い上がっていた時も、隣の席になって浮かれていた時も、男鹿はきっと古市のことを想っていたのだろう。

それを思ったらなんと自分は馬鹿だったのだろうと思った。

私がどれだけ彼を想っていようが彼にこの想いが届くことはないのだ。





ーーーーー

うわぁ…←
とても微妙ですみません。
でも個人的にこれが一番好き!あ、この話ではなく邦→男鹿古の組み合わせが、ってことです。しかしクイーン好きな方には申し訳ないです…。私の中でクイーンは報われない片想いなので←
これ以上は止めておきます。←


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