ただ一緒にいたいだけ
腐れ縁という言葉で片付けるには、長く一緒にいすぎた俺ら。
保育園から始まり、小学校も一緒、中学ではクラスまで一緒だった。さらにやっと離れられると思った高校は、たった一つのことで合格取り消し。
そんなこんなで、十五年も一緒にいることになる。数字で見てみれば長く感じるが、過ごしてきた時を考えてみれば、短いような気がしなくもない。
そうしてずっと一緒にいた男鹿と離れることになったのは、俺が大学進学して、男鹿が就職することになった年だった。
まあこれだけ長い間いたら、寂しく感じる気がするが、お互い違う場所で頑張っていこうな、と別れの言葉を言うつもりだった。
「…なのに何で同じ家に住んでんだよ?!」
「そう怒るなよ、古市。」
大学進学にあたり、大学近くのアパートを借りた。しかし、なんと男鹿の就職先も俺と同じ地域だった。ならば、いっそのこと同じ家に住めばいいんじゃないかという親達の発言により、俺らは一緒に住むことになった。
そして今。
結局高校の時となんら変わらず、いや、同じ家に住んでいることでむしろ前よりも一緒にいることが増えた。
「これからは進学して美女達とウハウハな大学生活送れると思ったのになー。」
「そんなの無理に決まってんだろ。」
「何でだよ!」
「そりゃあ、俺がいるからだろ。」
「うっせぇバーカ!」
俺と男鹿はいわゆる恋人と言う関係で、一緒に暮らすとなった時に男鹿が「古市を俺に下さい。」と、俺の親に言った時から家族公認になった。嬉しくない。
さらに親が「変な女にたぶらかされるよりはよっぽどいい。」などと言った。最悪だ。ちなみに男鹿の家も同じ反応しました。
「古市ー。今日の夕飯コロッケな。」
「コロッケめんどくさいから嫌なんだけど。」
一緒に暮らすようになってから、料理は俺の役目だ。一度男鹿にやらせたら、大変なものが出来上がっていた。その日の夕飯は買って食べた。
「いいじゃねぇか、昨日は手抜きだっただろ。」
「昨日は課題がやばかったからしょうがねぇだろ!」
「じゃあ今日はいいじゃねぇか。」
男鹿は馬鹿の癖に、変な所で頭が回るから嫌だ。結局、丸め込まれるのは俺だから。
「…じゃぁ一つ条件な。」
「男鹿ー、行くぞー。」
「ん…。うし、行ける。」
俺がつけた条件とは、男鹿も一緒に買い物に来て、荷物持ちをすること。
「何で俺が…。」
「コロッケ食べたいんだろ?我慢しろ!」
そういって男鹿の背中をバシンと叩く。
「いてっ!…何でそんな上機嫌なんだよ?」
「んー、内緒?」
なんて。
同じ家に住むことになってから、ずっと一緒にいるから一緒に出掛ける機会が減った。そもそも会社員と大学生だ。生活リズムも今までほど、同じではなくなった。
だから俺はこうして一緒に出掛けるのが、嬉しかったりする。きっと男鹿は気づいてないだろうが。
男鹿が口元に笑みを浮かべていたのを、浮かれていた俺は気づかなかった。
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男鹿も古市と一緒に出掛けられて嬉しいよーって話。
多分伝わってないと思います。
いつかやりたいと思っていたネタ(^ω^)
同棲とかてっぱんですよね(^ω^)
数年後パロ好きです。
べる坊がいなくても書けるし。
しかし私の小説では基本的にべる坊空気なんで、あんまり変わりませんけど←
また違ったパロやりたいです
パロ大好き!(^p^)
あんまり相思相愛感出てないけど、ちゃんと相思相愛です←