短編 | ナノ

四月一日

「なあ古市。別れようぜ。」

「…え?」

男鹿が突然言ってきた。
俺らは高校に上がる少し前から付き合い始めた。べる坊が来てから騒がしくなったけど、俺らは今までと変わらなかった。普通のカップルみたいに外で手を繋いだり出来なかったけど、二人でいれば幸せだと思っていた。


少なくとも俺は。


「…んでだよ!男鹿は俺と付き合ったこと後悔してんのかよ!」

「…別にそういうわけじゃねぇけど。」

男鹿は俯いて言った。

「じゃぁ何で…!」

その時、男鹿が声を上げて笑った。

「…男鹿?どうしたんだよ?」

その様子を不審に思った俺は、男鹿に尋ねた。

「いや〜、古市が予想外にあっさり騙されたからちょっと笑えて。」

そうして男鹿は俺に言った。

「古市君、今日は一体何日かな?」

今日…?今日は四月一日だろ?



…あ。




「エイプリルフールかよ!」

「大正解!」

そして再び笑い始めた。
その様子に俺は怒りが込み上げてきて、俺は男鹿を殴った。

「うお!何しやがる!」

しかし男鹿は痛がる様子もなく俺に言った。

「…男鹿のバカヤロー!」

男鹿を殴りながら言いまくった。

「男鹿はふざけたつもりかもしんないけど、俺は本当に焦ったんだからな!お前に嫌われたかと思ったんだからな!なのになんだよ、お前は「古市!」

男鹿が俺を抱き寄せた。

「悪い!お前がそこまで想ってくれてたなんて思わなかった!」

「バーカ!そこまで好きじゃなかったら男同士で付き合えるわけねぇだろ!」

男鹿にさらに強く抱きしめられた。けどそれが嬉しくて、俺も男鹿の背中に腕を回して抱きしめた。









「…それにしても古市がそんなに俺のこと好きだったとはな。」

「何言ってんだ馬鹿、男鹿なんて大嫌い。」

「今日ってエイプリルフールだよな?」

「そうだよ。」




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エイプリルフールいえー\(^^)/←
サイトが大したことしてないので、おがふるにやってもらいました。
しかし男鹿は間違っても「別れよう」とか言わないと思います、はい←
最後の古市の台詞はエイプリルフールだから逆の意味だよってことです。分かりませんよね(^p^)←

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