腕の中で眠りについて
「なぁ、泣くなよ。」
古市に泣かれるとどうしたらいいか分からなくなる。
そう言って、男鹿は俺の頬を伝う涙を人差し指で掬った。
俺だって分からない。なぜか後から後から涙が出てくるんだ。こんな涙、早く止めたい。困らせてるなら早く止めなくては。それなのに困らせてると思えば思うほど、涙が溢れて止まらない。
好きなやつを困らせるだけの涙ならば早く止まってほしい。今までだって散々泣いてきた。この想いは報われない。そう考えて、一人部屋の中で泣く日も少なくなかった。そのおかげで寝不足になることも。だけど男鹿にこの想いは知られたくないから、絶対に男鹿の前では泣かないと決めていた。それなのに今日はどうしたのだろう。
うっかり。
そう、うっかり泣いてしまった。
うっかり泣いてしまったから、これまたうっかり言ってしまった。
「好き…。」
「え?」
言ってからしまったと思った。男鹿も困惑している。
「ごめん…!何でもない!
俺、今日はもう帰る。じゃぁな。」
そういって部屋から出ようとした。しかし、俺の腕を掴む男鹿がそれを許さなかった。
「待てよ。」
「何…?」「言い逃げかよ。言ったんなら返事くらい聞いてけ。」
「や…だよ…!だって返事聞いたら友達でいられなくなるじゃん…!だから今のことは忘れて。今まで通り友達でやってこうぜ…。」
「そんなん無理に決まってんだろ。」
その言葉にびくっと体を揺らす。そうだよな。あんなこと言っといて、今まで通りって虫が良すぎるよな。
「俺も古市が好きだ。」
「え…?」
返ってきたものは俺が想像してたものと違った。
「どうして…?」
「どうしても何も、好きになっちまったもんはしょうがねぇだろ。」
その言葉が嬉しくて再び涙が溢れてきた。
「古市、こっち向けよ。」
「今顔ぐちゃぐちゃだからやだ。」
「いいから。」
腕を引っ張られて、バランスが崩れた。そしてそのまま男鹿の胸に飛び込む形になった。
「ちょ…!」
「突然泣き出すからまじ焦った。」
「ごめん…。」
「何かあったら全部俺に言えよ。」
「ん…。」
「一人で何でもかんでも溜め込むなよ。」
「ん…。」
男鹿に抱きしめられているととても安心して、さっきまで泣いていたのが嘘のように涙が引っ込んで眠気まで襲ってきた。
「眠いなら寝てもいいぞ。」
「じゃぁねる…。」
「ん、おやすみ。」
抱きしめたまま男鹿が肩を叩いてくれて、とても幸せな気分のまま眠りにつけた。
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終わり方…!/(^p^)\
泣いてる古市が書きたかっただけなのに…あれ?←
色々溜めてたものが出てきちゃったんじゃないかと。あと男鹿に対する感情に悩んで、真っ暗な部屋で一人で泣いてたりしたら可愛いと思う。←
いつも以上に意味不な文章ですみません…。