年上ビルの反撃
「んっ、」
ビルは一瞬、びくっとして、胡座をかいたビルの上に跨がっているあたしの腰に這わせた腕をぎゅう、と強く抱いてあたしとビルの体がぴったりくっつくほど引き寄せた。
「こら、名前。何してるの。」
何って言われても困るけれど……
自分の行動を口にするのは恥ずかしくて、えへへと笑ってごまかす。
一旦中断されてしまった口に出すには恥ずかしい行為を再開する。ビルの耳にあたしの舌を這わせて、ときどき耳朶を甘噛みしたりしてふにふにとした感触を楽しんだ。ビルはその度に小さく呻いてびくっと震えている。気が良くなったあたしは調子に乗って、ふぅーとビルの耳に息を吹きかけた。
「名前…、ダメだよ。」
「どうして?嫌だった?」
「……嫌じゃないけど、」
嫌じゃないけど?なんでダメなの?
ビルが嫌がっていないのは分かっているけれど、あたしはニヒルに笑ってわざとらしく続きを促すように聞き返した。
ビルの足の上に大股開きで跨がっているからあたしのスカートは捲れあがって、太股の付け根あたりでくしゃくしゃになってだらしなく肌を曝している。
「嫌じゃないけど…困るかな。」
ビルは困るなんて眉毛を下げて苦笑いを浮かべていたけど、彼の手はちゃっかりあたしの太股を撫で回している。
「ふーん。」
あたしはビルの言い分なんて関係ない、と言わんばかりにまた、ビルの耳元に近づいた。けれど今度はビルに阻まれてしまう。
「だーめ。次は僕の番。」
「んっ、」
途端にビルのくちびるがあたしのくちびるに押し付けられる。ビルの舌があたしのくちびるをつついてきたからあたしは素直に口を開いてビルの舌を受入て、そのまま自分の舌をビルの舌に絡めた。
「ん、ん…はっ、んん……」
お互いの涎で口の周りをぐちゃぐちゃにしているとビルが両手であたしのおしりをがっしりつかんで揉んできた。
あたしはビルの首に手を回して、いっそう激しくくちびるに吸い付いた。ときどきビルのモノがあたしのおしりの下でびくびくと脈打つのを感じて、もっとあたしを欲しがって欲しくておしりでソレを刺激するようにゆっくりと腰を動かした。
「……どこでそんなこと覚えてくるの。」
ビルは一度くちびるを離すとあたしの腰を押さえ付けてあたしの動きを止めた。はあ、とため息を吐く。
「名前いい加減にしないと痛い目みるからね。」
今度は押さえ付けられていた腰をひっくり返されてあたしはドサッとベッドに倒れて込んだ。ビルの腕があたしの顔の横にあって、なんだかどきどきしてしまう。
あたしを見下ろしたビルの長い前髪の奥の瞳がギラギラしているのに胸をときめかせた。
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