暇…物凄くひま…
「ねぇ、暇なんだけど。」
全てはバイオレットのその一言からだった。
「……暇」
「そっスね」
「…物凄くひま…」
「………」
「………そうだチェスロック、フラン「スパンにはなれませんよ」……」
むすりとした顔になる先輩。
前もフランスパンになれって言われた。
「お腹空いたからフランスパンになって」とか、あの時はフランスパン不足で先輩がおかしくなったとも思った。
…実際暇だったりするとそう言い始めるだけだったが。
「…うー…」
「どうした?」
「…グリーンヒルだ」
そう言うとバイオレット先輩はグリーンヒル先輩に向かって(全身全霊の力を込めて)フランスパンを投げ付けた。あ、ガスッていった。
「何をする!?」
「ひまなんだもん」
「そうだとしても急にフランスパンを投げ付けるな!!」
「…そうだ」
「おい聞いているのか!?」
すみませんその状態のバイオレット先輩は何も聞いていない状態です。
「二人とも何か面白いことやってよ」
「「え゙っ」」
巻き込まれたあああ!
畜生テメェのせいだと言うように緑寮の監督生を睨み付ける。
「…あからさまに嫌な顔しないでよ」
「いやだが、俺達には何の利益にも…」
「じゃあ勝った方は………一日ボクが何でもしてあげるよ」
癪だけど、と言った先輩。
え、何だって、何でも?
「任せて下さい」
「任せろ」
声がかぶった。
なっ、とグリーンヒル先輩を見るとまるで獲物を見つけた獣のような顔してた。やめろ何かオレ殺されそうだから。