バニラシェイクと木彫りの熊、まいう棒を持った桃たr
「…………」
……征十郎は、早速徒歩3分のところにある保健所に行きました。
犬を仲間にしようとしているようです。
「君でいいや。おいで」
選ばれたのはケモミミとシッポのついた、黄瀬涼太という名の捕虜でした。
「ここから出してくれるんスか?」
「二度も言わせないでくれる?」
流石は征十郎。何様俺様赤司さまですね。偉そうです。
「やったッス! これで晴れて自由ッス!!」
ピョンピョン跳び跳ねて喜ぶ黄瀬。
しかし征十郎が無慈悲に言います。
「君は鬼退治に連れていくから。ほら、行くよ」
かしゃん
黄瀬の首に首輪がはめられました。
鎖の先には征十郎が。
わぁ、なんて黒い笑みと鎖が似合うのでしょうか。もはや桃太郎というより大魔王だと思います。
そうして黄瀬は、若干の抵抗も虚しく、征十郎に引き摺られるようにして連れていかれてしまいました。